私がボランティアを始めた頃は、「介護タクシー」はおろか、車椅子のまま乗車できるリフト付きの車自体が無い時代でした。そのため、父母の会(肢体不自児・者父母の会)が、貨物用のバンに貨物用リフトを特注で架装した車で送迎したり、場合によっては一般タクシーの座席に施設のスタッフや親御さんが車いすから抱きかかえて乗っていました。
また、当時はバリアフリーという言葉もなく、駅などにもエレベーターはありません。そのため、駅の階段を人海戦術で車いすを持ち上げて昇っていました。
今では、リフトやスロープ付きの福祉車両もメーカーのカタログにラインアップされ、デイサービスや介護タクシーも数多く町で見かけるようになり、車椅子の方の外出も便利になったと思います。
しかしながら介護タクシーを利用するお客様の立場にたつと、介護タクシーは「いつでも利用したい時に利用できる一般タクシー」ほど、身近な存在ではないのも現実です。
アイラス福祉移送ネットワークの一員として、ご利用者様のニーズにお応えし、QOL(クオリティ オブ ライフ)の向上に寄与するために今後ともがんばっていきます。